少し肌寒くて、浅く上った太陽の光が差し込む体育館。
俺と先輩の2人しかいない。さすがの剛もまだ寝ている。
俺はジャージで来ていた。先輩は着いてすぐ、全裸になる。相変わらず大きな体だ。高校生とは思えない。腕も太くて胸も厚い。太股に乗った筋肉と綺麗に割れた腹筋。俺も相当ごつくなったけど、先輩と並ぶと、まるで子供だ。
「お前も脱げ。男闘するぞ。」
「はい。」
俺がこの数カ月で慣れたことと言えば人前で躊躇せず脱げるようになったことぐらいだろうか。
ふと先輩を見るともうすでに勃起していた。こうやって先輩の股間を見るのは初めてだ。俺はなんだか変に緊張してしまった。
「始めるか。」
先輩はまるで当たり前のようにそう言った。
「おい?大輝?」
先輩の股間は18センチくらい。毛がしっかりと生え太い。玉が重たそうにぶら下がっている。固そうにまっすぐ上を向いている。俺よりも2回りくらい大きい。俺は17センチくらいで、多分太い方だけど、なんだか体つきが大きいだけでその分股間も大きく見える。まじまじと見ていた俺に先輩は声を掛ける。
「あ、すいません・・・。先輩もう勃ってるんですね。」
俺は軽い気持ちで、苦笑いしながらそう言った。
「え?ああ、そうだな。」
先輩も少し恥ずかしそうにはにかんだ。みられることには多分慣れているのだろう。
「男闘なら勃起しにくい方がいいんじゃないですか?」
俺は純粋に男闘について質問したつもりだった。
「ああ、そうだ。いや、俺も・・・溜まっててな。」
「へぇ。」
昨日はともかく、一昨日だって学校で練習したのに。俺達と違って毎日抜いてるわけじゃないのかもしれない。
「始めるぞ。オイルを付けろ。」
先輩はローションを俺に渡してきた。俺はもちろん勃起していない。俺はローションを股間に塗った。先輩に渡すと先輩も塗る。
「今回の合宿は男闘の基本を教えてやる。」
先輩がローションを置く。
「基本ですか?!」
「ああ、そうだ。」
「だ、だけど・・・基本てもう出来てますよ。」
「いや、出来てない。はっきり言って剛とお前達の違いが分かるか?」
「剛と?」
剛との違いって言われても、剛だって俺達と同じ練習しかしてない。違いと言えば・・・。
「練習に消極的な所・・・ですかね。」
先輩が小さく微笑む。
「消極的なのかよ?それはそれで直さないとな。でもそうじゃない。今回は足りないものを見つけるんだ。じゃあ行くぞ。」
そう言うと先輩はいきなり俺の腰に手を回し、もう片方の手で俺の竿を握ってきた。さらに、中腰にして俺の乳首に吸いついてきた。
「え?!先輩?!ちょっ・・・!」
「分かってるはずだが男闘だ。敬語は止めろよ。」
そう言い終わると俺の乳首に再び吸いつき、舌を転がした。俺は乳首を舐められたことなんかない。もちろん童偵だから。
「先輩!なにしてるんですか?!」
乳首を舐められても初めての俺はそんなに感じなかった。むしろなんだか先輩のやっていることに引いてしまっている。股間を触られても全然勃ちそうに無かった。俺は先輩の体を両手で押したが、先輩はどんどん力を入れてくる。俺の体を自分の方へ寄せて、乳首を舐める舌にも力が入る。竿を握る手にも。
「こんなの・・・おかしいっすよ。」
俺はひたすら拒絶するが、ローションで滑る股間からの刺激と先輩の覆いかぶさるような体のせいで上手く力が入らない。
「先輩ってば!」
俺はいい加減に大声を出した。すると先輩は乳首から唇を離す。戸惑う俺の目の前に顔を持ってきて言う。
「勃ってきたぞ?このまま逝かねぇよな?」
先輩とこうやって裸で面と向かうのは初めてだ。普段とは全く違う先輩の表情。優しいいつもの一成先輩ではない。まるで獲物を追うオオカミのような鋭い目つき。口調もワイルドになりいつもの低い声で囁くように話しかける。まるで別人だ。
俺はローションで滑る竿を刺激されて少しずつ勃っていたが、まだ完全には勃起してなかった。
「いや、そんな・・・こと・・・・・・より・・・。」
先輩の顔が目の前に来た瞬間俺は何か思い出す。いつもは同級生とただ必死になってしごき合うだけだ。目の前にあるのはいつも汗だくになって目を瞑り歯を食いしばる顔だけだ。こうやって睨むように俺を見る顔は初めてだった。
俺はその顔に見惚れてしまっている。
「なんだ?俺の顔見て固くなってきたぜ?」
先輩は不敵に微笑む。気が付くと俺の股間は完全に勃起していた。
「女とやったこともないくせに野郎の顔見て固くしてんのか?」
その言葉に俺は我に返る。というか少しいらっとした。
「いいぜ、速攻で逝かせてやる。童偵で早漏なんて相手になんねぇからな。」
先輩は俺の竿をしごく手に力を入れスピードを速めた。
「うぁっ!」
思わず俺は声をあげてしまう。
「なんだよ、女みてぇだな。逝く時もそんな風に女々しく喘ぐのか?もっと責めてやるよ。」
そう言うと再び乳首を責め始めた。さっきよりも激しく強く舌を転がす。なんだか変な感じだ。さっきまでは乳首なんて何も感じなかったのに、急にくすぐられているような感覚に襲われ、それがなぜか全身に痺れるような快感をもたらしてくる。
「さっきより感じてんな。お前マジで男かよ?声だしていいんだぜ?」
さすがの俺もどんどんいらついてきた。いくらなんでも酷い。さっきまでの優しい先輩とはまるで別人だ。いくら男闘だからって言い過ぎだ。俺はすでに何かを教わりたいと言う気持ちより、さっさと逝ってこの場をやり過ごすことを考えていた。目を瞑って集中し始める。先輩の太い腕に体を預けた。掴んだ感触から筋肉質な太く逞しい筋肉の形が伝わる。
「もうそろそろ限界か?逝っちまえ、早漏野郎!オラァ!」
先輩がさらに手のスピードを速めた。
「あぁああ!やっ、やばいっす!」
俺は早々に限界を迎える。もう逝きそうだ。その時だった。先輩が手を離す。
「え?!」
もう逝きそうだったのに俺は拍子抜けしてしまった。
「な、なんで?」
そのまま逝かせてもらえると思ったのに。
「お前には男闘は無理だな。朝食食べたらまた体育館に来い。」
そう言うと床からタオルを手に取り、手を拭きながら行ってしまった。
「え?・・・・・・・・・はぁ?」
俺は当然納得できない。逝きそうだった俺の竿はまっすぐ上を向いて不満そうに先から汁を垂らしていた。
『なんだよなんだよなんだよ!俺には男闘は無理だって?あれで何がわかるんだよ!そりゃあ確かに童偵だし、変な声も出してたかもしれないし、少し早かったかもしれないけど、早漏野郎とか・・・あんな言い方しなくてもいいのに!なんだよ!優しい人だと思ってたのに!剛と俺の違いなんて知るかよ!マジでむかつくぜ!一成先輩なんて嫌いだ!今まで好きだったのが馬鹿みたいだな!』
俺は納得できず、さらにいら立ったまま食堂へ行く。自分で射精しようとも思ったが、なんだか馬鹿みたいで、そのままシャワーを浴びて帰ってきた。