葉野大学付属高校


俺達は会場横が空くまで適当に過ごした。会場に行くころには先輩たちもすでにいて、一成先輩は褌姿になって先生のアドバイスに耳を傾けていた。

俺も何か言葉をかけたかったけど、なんだか近寄れる雰囲気ではなかった。俺達は少し離れて見守る。ピリピリした空気に俺達はすっかり呑まれてしまう。

 

俺は一成先輩を黙って見つめた。ちゃんと見届けようと思った。

 

 

一成先輩の相手は別の県の葉野大学付属高校2年、石黒 巧(いしぐろ たくみ)と言う生徒だ。

というか、葉野大付属は俺達の向かいにいるが、全然人がいない。応援がいないのか、部員が少ないのか。顧問らしき人もいない。

 

いるのは試合相手っぽい選手一人だけだ。

「なあ、相手選手ってさ・・・。」

隆史が話しかけてくる。俺と同じことを考えていたようだ。

「ああ。一人だけなのかな。」

俺も頷く。

「葉野大学って何か聞いたことあるんだよな・・・。」

隆史が首をかしげている。有名校なのだろうか。

 

「両者前へ!」

会場中央にいる審判がそう言う。ついに始まるようだ。

 

 

相手選手は真っ黒に日焼けした体に、どちらかと言うとプロレスラーのような体系だ。脂肪がそれなりに分厚く乗っていて、胸板は大きく張り出している。腹周りも張り出していて見るからに格闘家体系だ。足も太く、腕も太い。筋肉の形が浮き出ていると言うよりはプロレスラー独特の、普段は柔らかそうな筋肉って言う感じだ。

身長は一成先輩と同じくらいで高く、横幅もあるから一成先輩よりも大きく見えてしまう。しかし、顔つきはなんだか今一で、レスラーのような気迫もないし目つきも鋭くはない。どちらかと言うと優しそうな顔立ちだ。

だけど、なんだか表情に余裕がないように見えた。待機している時から深呼吸を何度も繰り返し、自分を落ち着かせているようにも見えたし、まっすぐ一点を見つめ何か言い聞かせるように呟いていたと思う。

 

 

審判の掛け声とともに、両選手はお辞儀をして中央へ行く。すると審判が2人の手にオイルを塗り始めた。慣れているのか数十秒で塗り終わる。

その間、一成先輩は相手を睨む。相手も。

 

「始め!」

審判が声を張り、片手をあげてそう言った。

 

「っしゃあ!」

先輩はそう気合を入れると、膝をついた。しかし、隣りにある桶に手を伸ばそうとした瞬間、なんと相手選手が一成先輩を横へなぎ倒した。

 

「え?」

 

俺は思わず声を出す。

「くそ!あいつ、いきなり!」

「一成!」

「いきなりかよ!」

他の先輩たちも声を荒げる。

 

倒された勢いで伸ばしていた手が桶に引っかかり、何とローションが全て床に零れてしまった。そして運の悪いことに先輩は零れたローションの上に倒れる。いや、運が悪いと言うより、むしろそれが目的だったのかもしれない。

相手は先輩の上に乗っかる。先輩の顔に背中を向けてマウントを取る。そして先輩の褌から竿を無理やり引っ張りだした。しかし先輩のそれはまだ硬くなっていない。

次の瞬間、相手はなんとそれにしゃぶりついた。

 

俺は唖然としてしまう。こんなの、ほとんどセックスだ。

 

 

練習でも誰かがしゃぶってる姿なんて見たことないのに。

『っていうか、俺に告白してきた人が他の男にしゃぶられてる・・・。』

俺は混乱していた。男が男のそれをしゃぶっている所も、男闘でそんな技があったのも、俺に告白してきた人が半ばレイプされてる姿を見てるのも、他の大勢に見られてるのも、全てが俺を混乱させていた。

俺が今まで見てきた男闘はほんの一部だったのかもしれない。

 

 

だけど、何より、俺はその姿を見て興奮してしまっていた。いつの間にか完全に勃起していた。ジャージのズボンを下から押し上げている自分の姿なんかどうでも良くて、前を隠すことも忘れ試合に夢中になってしまう。

 

 

シックスナインのような格好で、先輩が下になり上の相手選手にしゃぶられている。一方、一成先輩はと言うと、自分よりもでかい体で上から押さえつけられ両腕は膝で押さえられ、顔は尻で押さえつけられていた。

つまり、相手のことを責められない状態なのである。

さらに、相手は地面に撒かれたローションを手に取り、先輩の股間から口を離したかと思うと股間全体に塗り、また咥えた。

「何してんだろ、あれ?」

俺はその光景を見てつい口にしてしまう。

「口の中にオイルが入るともっと滑って感じるんだよ。」

俺に教えてくれたのは信田先輩だ。どうやらフェラをより効果的に感じさせるためにしているらしい。

そして、相手選手はオイルの付いた指を一成先輩の尻の穴に入れてきた。

「ああっ!」

一成先輩も声を出してしまう。

先輩は必死に暴れて逃げようとするがやはり上手く力が入らないのだろうか、苦戦しているようだ。

確かに先輩はローションまみれだが、ローションが付いているのは背中側だけで、仰向けに倒されたせいで、相手の体と密着している前側にはローションは付いていない。滑りがない分、密着してきっとなかなか思ったように抜けられないのだろう。身体を押し上げようにも背中が滑って上手く踏ん張れない。

 

「一成、返せ!」

「先輩ー!」

サイドから声援が飛ぶ。剛も思い切り声を出していた。

「先輩!負けんな!返せ!」

気が付くと俺も声を出していた。なんだか俺は自然と腹が立っていた。先輩にあんなことするなんて、しかも大勢の前で見せつけるなんて!そう思うとだんだん怒りが沸いて来て、そんなやつに負けてほしくない、そう思っていた。

 

 

「どうだ、オラ!穴に入れられてそんなに感じんのかよ!」

相手選手は口を離し挑発し始める。先輩の竿は完全に硬くなり、血管がオイルにつやめいた。重たそうに玉が垂れている。

「そんなんで俺を組み敷いたつもりかよ。」

完全に不利に思えた。先輩も抜け出そうともがいていたし、指を入れられてきつそうな顔をしていた。

しかし、額に汗をかきながらそんな言葉を返す。余裕なのか強がりなのか。

 

そして、先輩が反撃に出る。

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